営業車両というのはマイカーとは異なり、その会社の営業で使用するクルマです。その際に単に営業のときの移動手段としてだけでなく、会社の宣伝もかねて活用すると効果的です。簡単な会社の名前やロゴマーク程度の宣伝もあれば、ノーマル車にはない目立つボディーカラーに変更したり、あるいは新製品の広告を載せたりなど、営業車両を動く宣伝広告として大いに活用することができるわけです。営業車両を宣伝広告として活用するためには、一般にラッピングと呼ばれる技術が用いられます。
ラッピングの技術はもともと1990年代のはじめにアメリカで始まったものですが、特殊なフィルムに宣伝広告を印刷したり、様々なカラーを印刷してそれを直接クルマのボディーに貼ります。見た目にはクルマのボディに直接描かれているように見えるほど精巧なもので、後から自由に剥がすことができるのが最大の特徴です。ラッピングが始まったころのフィルム素材やプリンターの技術はそれほど高くはなく問題もあったのですが、年々少しずつ進歩を遂げ、2010年ころから爆発的な人気となっていきました。特にフィルムにおいてはエアフリー機能が開発されたこと、プリンターにおいてはソルベントインクやUVインク、そして現在はラテックスインクと呼ばれる新しいインクが開発され、ラッピング技術を飛躍的に向上しました。
それに伴いラッピングを施工できる技術者も増えたことも大きく影響しています。