コンクリートポンプ車は、建設現場で生コンクリートを型枠に流し込む作業をする際に欠かせません。この車両は、単に運転をするだけであれば該当する運転免許を取得することで可能となり、機械の操作についても労働安全衛生法によって義務付けられている特別教育を受講し終えれば可能となります。しかし、コンクリートポンプ車をつかった作業に行うには一定以上の技術が必要とされていることから、この車両を所有する建設会社では社員にコンクリート圧送施工技能士と呼ばれる資格を取得させることがあります。コンクリート圧送施工技能士は国の技能検定制度に基づいて認定される国家資格の一つです。
本資格には1級と2級の2つの区分があり、2級については大学や専門学校の卒業者や、職業訓練修了者であれば実務経験不問で受験することができ、それ以外の者でも実務経験が2年以上あれば受験可能です。しかし、コンクリートポンプ車をつかった作業に携わりたいのであれば、1級の取得が必須となるでしょう。1級コンクリート圧送施工技能士は、最初から1級を受験する場合は学歴に応じて最大で7年の実務経験が求められ、2級取得を経て1級に挑戦する場合であっても2年以上の実務経験が必要です。コンクリート圧送施工技能士の検定試験は学科と実技の2つに分かれており、資格を取得するためには両方に合格しなければなりません。
合格率は実施年度によってまちまちですが、過去問題集をつかって勉強し、日頃の業務の中でしっかりと技術を吸収していれば、1級の合格も決して不可能ではありません。